第236章:恋をする(パート1)

リリーは、この数日がことのほか穏やかに過ぎていると感じていた。

バラエティ番組の収録は滞りなく終わった。画面の中での存在感は、前に出すぎず、それでいて消されもしない――その塩梅をきちんと保てた。制作側も手応えを感じているようで、監督からは「また機会があればぜひ一緒に」とメッセージまで届いた。

リリーにとっては、それで十分だった。

彼女は病室の付き添い用の椅子に腰かけ、ベッドの上に寝そべってレゴを組み立てているチェイスを眺めていた。窓から差し込む日差しが斜めに伸び、白いシーツの上にあたたかな黄色の光の斑を落としている。

「ママ、見て――飛行機の翼、ちゃんと左右そろってる?」

リリーは身...

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